NANAMI

正欲のNANAMIのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
3.7
まずは、この映画『正欲』のエンドロールに流れるvaundyの『呼吸のように』をおすすめされ、そこから、「実はこの歌は『正欲』っていう映画の歌として使われてるんだよ」と教えて頂き、毎日聞くくらいvaundyの『呼吸のように』にハマったのが『正欲』を知ったきっかけ。

そんなタイミングで、丁度Netflixで公開スタートしていたので早速観てみました。

まずは、最後に流れてくるvaundyの曲とこの映画の雰囲気が非常にマッチしていて良かった。

性癖や趣味趣向は十人十色だと思う。ましてや、性癖に関しては、わざわざ人に話す事でもないと思うし。勿論、普通の人も居れば、人には理解し難い物が好きだったりする人もいる。でも"普通"とは一体なんなのか?みんなそれぞれ自分の中の普通は絶対に違う。その中でも過半数の人はこうだよね、という暗黙のラインがあるかもしれないけど、でもそれって相手に自分の中の常識を押し付けているのではないかな?思い返して見ると、私自身も自分の中の普通を押し付けてしまった事、絶対あると思った。

誰しも人には言えない、又は言いたくない何かは絶対にあるはず。それを、伝えたり表現するのは別として、「思っちゃいけない感情なんて無い」という言葉はとても心に残った。

この作品では"水が好き"という事柄にフォーカスしているけど、何事もどんな事でも、何かを共感し合える人が世の中に1人でも居るだけで、救われる気がする。自分達がそれでよかったら、誰に迷惑を掛けるわけでもないし、それで良いと思う。実際に、自分自身、楽しければ幸せならそれが1番と思って生きているから、この映画は観て、なんだか、ホッとした。

自分だけじゃないんだ、と思えるそんな映画。
NANAMI

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