hajime363

ウィッシュのhajime363のレビュー・感想・評価

ウィッシュ(2023年製作の映画)
-
プリンセス文脈が極論で人民に寄り添った結果が“カムイ伝”というね。革命大好き🤤

社会性という観点では、貧困層が不都合な真実に対してアクションを起こすのは、今、描くべきものだし共感しかないけど、ルックと脚本、キャラクターがテーマにとっての装置になりすぎている気はする。ファンサービスも必然性が足りないから流行りのカメオポルノっぽさもある。
(あと、改めて振り返ると、一致団結出来ない価値観の分断だったりが現実な訳で、その辺に言及しないのはやや富裕層視点のファンタジーかな、と思ったり)

……はい、100周年おめでとう!!!

個人的にとても良かったのはチームビルディング文脈でのキャラクターの役割分担ですね。多様性=セクシャリティばっかりだった商業映画に対して、性格/個性/長所・短所という「みんな違ってみんな良い」を改めて丁寧にやってくれたな、という印象がありました。(チームで作品をつくるDisneyならではのメッセージだな、と思います。)

一方で、キャラ立ちという点では全体的に薄味になってしまった感じもあるかな。一番印象に残ったのが、オズワルド畠中が闇落ち嶋本になる辺りだし…(敗者復活で一番面白かったのは、ななまがり)。

平面的な背景と3Dキャラクターの組み合わせ、最初はなんか背伸びしてアート感を出してるのかな〜とか、ちょっと冷めた目線で見てたけど、中盤からの生命あるものとの線引、という意味では整合性があったので納得感はあった。

一方で、動植物の擬人化についてはエコフレンドリーなプリンセスという過去の作品をリスペクトした個性を表現するために動物と触れ合うんだけど、ズートピア以降の擬人化としては大味な印象。

え、卵を放り投げて踊る鶏が児童虐待のメタファーならまじで考察力が足りなくてごめん。
hajime363

hajime363