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ひとりぼっちじゃないのfilesのレビュー・感想・評価

ひとりぼっちじゃない(2023年製作の映画)
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そのまま受け入れると頭が???になる。しかし、誰かを、実在しない何か(夢、妄想、暗喩、あの世の者等)と仮定したとたん、腑に落ちる不思議な映画。もっとも、誰かが一人なのか複数なのかは明かされておらず、イチ解釈に過ぎないですが。

全体の雰囲気としてはMVに近い。長いMV。MVに彼女役で出てくる女性って、表情、姿形、仕草は強調されるけど、名前、職業、出身地等の属性はあまり重要視されない。原作はあるが、脚本は井口さんに当てがきしたらしいから自然とそんな映画になったのかな。

自然や生活の音が心地よいことからも、とても音楽的な映画。「歌の世界は概念だけ伝えても聴き手が勝手に共感するし、何度も繰り返し聴くでしょ。映画だってたまにはそんな形のものがあってもいいんじゃない?」と言われているようだったな。
ただ、テンポが一定の音楽的な映画というスタンスを貫くなら、どなたかのコメントにあったように90分くらいがベストだったかもしれない。昔々の交響曲でさえ、1時間弱の長さを飽きさせないために、楽章ごとに曲調を変えてきますからね・・・・。
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