スピルバーグの自伝的映画ということで、予告編まんまの映画への夢と理想に溢れたストーリーを想像していたけど、それだけのものではなかった。
"映画制作は綺麗事じゃない"ということなのか、妙に現実感があるというか生々しいというか、確かに誰かの人生感があった。
スピルバーグ自身の映画との出会いから映画の仕事を手にするまでを描いた映画で、幼い頃からずっと映像作品自体は撮ってるんだけど、学生時代のシーンが多く、名監督として名を馳せるところまではやらなかった。
高校時代の主人公は、体育会系に結構イジメられるんだけど、主犯格のローガンという嫌な奴でも、美しい、撮りたいと感じたものはカメラを回さずにはいられない彼の性分、厄介ですねぇ。
プロムで自主制作のクラスムービーを流したあと、かなり美化されて撮られていたローガンが、主人公に対して強くあたってくるんだけど、正直彼の心理がよく分からなかった。せっかく良く撮ってもらったけど、体育会系として泥臭く努力して作り上げた自分像を画面で勝手に美化して作り上げて欲しくなかったってこと？あのシーンは映画監督の表現者としての傲慢さを描写したのかな？
そんなローガンを「美神」なんて表現する主人公も主人公だけどさ、、、
ロッカーシーンのくだり、なんかBLみたいだったな。好きな人は好きそう。
あまりハマらなかった点が、現実よりだいぶ美化されているのだろうけど、主人公の母親の不倫が序盤から最後まで描写されていて、それがほんとにキツかった。
言いたくはないけど予告編詐欺みたいな感じはある。必要な要素だったのかもしれないけど、、、
