スティーヴン・スピルバーグ監督が、自身の家族と映画体験の原点を振り返る自伝的作品。
原題:The Fabelmans (2022)
~主な出来事~
・幼い頃映画館で初めて見た映画が運命的な出会いになる。
・その後、母親から与えられた8ミリカメラを手に映画作りに熱中する。
・キャンプの様子を記録したホームムービーの映像の中に、母親の秘密の恋が写し出されてショックを受ける。そのためカメラから遠ざかる。
・父の仕事の関係で転居した北カリフォルニアのグランドビュー高校で、ユダヤ嫌いの同級生からイジメを受ける。
・熱狂的クリスチャンの同級生と恋仲になる。
・彼女の薦めで、プロムで上映する卒業ムービー「高校のおサボり日("DITCH DAY")」の撮影をすることになり、久しぶりにカメラを手にする。
・撮影スタジオでの採用面接をした際の、ジョン・フォード監督との思いがけなくも貴重な面会(数分間)。
~登場人物~
①フェイブルマンズ家
・"サミー"/サム・フェイブルマン( ガブリエル・ラベル、幼少期:マテオ・ゾリアン・フランシス=フォード):主人公。
・母、ミッツィ (ミシェル・ウィリアムズ):元ピアニスト。専業主婦。
・父、バート( ポール・ダノ):コンピューターの有能なエンジニア。
・妹、長女レジー( ジュリア・バターズ、幼少期:バーディー・ボリア)
・妹、次女ナタリー(キーリー・カルステン幼少期:アリーナ・ブレイス)
・妹、三女リサ (ソフィア・コペラ)
・祖母、ハダサー(ジーニー・バーリン):バートの実母。
②他の親族
・母の兄、ボリス・シルドクラート( ジャド・ハーシュ)
③家族みたいにいつも一緒の「ベニーおじさん」
・ベニー (セス・ローゲン):父の助手のエンジニア。独身。父の親友。母と親しくなる。
④グランドビュー高校の同級生
・モニカ(クロエ・イースト):熱心なクリスチャン。主人公と仲良くなる。
・ローガン (サム・レヒナー):スポーツが得意。ユダヤ人嫌いのいじめっ子。
・チャド(オークス・フェグリー):ユダヤ人嫌い。ローガンの仲間。
⑤映画関係者
・ジョン・フォード監督( デイヴィッド・リンチ)
~登場する映画~
「地上最大のショウ」
「リバティ・バランスを射った男」
~ジョン・フォードのオフィス内のポスター~
・駅馬車
・わが谷は緑なりき
・男の敵
・捜索者
・三人の名付親
・黄色いリボン
・怒りの葡萄
・静かなる男
・リバティ・バランスを射った男
「出来事には全て意味がある」
Everything happens for a reason!
「お前は映画を撮り、芸術を作るだろう。そして、それがいかにつらいものかを知る。忘れるな。芸術は天国で王冠を与え、地上で栄冠を与える。でもな!芸術は心をずたずたに引き裂き、孤独をもたらすんだ」
You will make your movies, and you will do your art, and you remember how it hurt so you know what I’m saying: Art will give you crowns in heaven and laurels on earth. BUT!It'll tear your heart out and leave you lonely.
「あれは俺じゃない。あれは…」
「また映画を撮っても、それはバラさないよ…」
「現実は映画とは違う。
かもね。でも、最後は女と結ばれる」
「心を満たさないと私は別な人間になってしまう…。
心のままに生きてね。
誰にも負い目はないのよ」
「私とママの長い関係に"the end"は来ないんだよ」
「地平線が下にあると面白い絵になる。
地平線が下でも面白い絵になる。
地平線が真ん中だと死ぬほどつまらん」
When the horizon in the bottom,it's interesting.
When the horizon in the top,it's interesting.
When the horizon in the middle,it's boring at shit.
卒なくまとまっている。
脇役のデイヴィッド・リンチがジョン・フォードの雰囲気を出している。
そのためラストシーンが締まる。