Ren

マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ウェアウルフ・バイ・ナイトのRenのレビュー・感想・評価

2.5
マイケル・ジアッチーノは既に作曲家としての地位を完全に確立した超すごい人なので、無理に映画監督とかやらなくていいよーと思ってしまった。彼の経歴の中で、今作は何かプラスになったのか甚だ疑問。

狼男を始めとする古典ホラーや『シンドラーのリスト』オマージュを込めた映画なのは明らかだけど、どういうバランスの作品にしたいのかが最後までよく分からないので楽しみようがあまり無かった。チェンジマークを敢えて入れる演出をしているのに映像は普通に綺麗だし、如何にもセットでございといった場所で撮影して旧作感を出しているのにCGI全開だったり、この世界観に慣れるのに53分はむしろ短い。短いから良かったのか。

後継者争いで集められた人間たちの中にウェアウルフが紛れ込んでいた、文字通りの人狼ゲーム的な話で新鮮さを求める作品ではないので、だとしたらもっとゴア描写やジャンル映画的なビックリで突き抜けてほしかった。MCU初のR-15作品だけど、これと『デッドプール』が本当に同じレーティングか?
後半の点滅する光の中で繰り広げられるウェアウルフのアクションでは、もう少し証明の明/暗の緩急がついてたらよかったのにな。
テッドのキャラクターデザインはとても良かった。

あとはヴェルーサ役のハリエット・サンソム・ハリスのオーバーアクト(というか顔芸)が結構見ていてしんどかった。迫力を感じる前に無理しないで〜と思った。総じていろんな人が無理をしてしまった結果の謎作だと思う。
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