偶然にも盛岡で鑑賞することができました。
岩手はどこへ行っても宮沢賢治だらけだったから、この映画を観た滞在4日目には近所に住んでる知り合いみたいなおかしな親近感を持つようになっていて、それで冒頭の賢治生誕の瞬間から泣いてしまった。
全然報われなくて、やっと居場所や生きる目的を見つけたと思ったら病気になってしまう賢治の様子や、彼の作品の源であるトシの最期はとても哀しい。(特にトシの最期のシーンは胸が詰まった)所々に彼の作品の中の言葉たちが出てきて、その素晴らしさを改めて感じた。
そして、岩手の自然は美しく強かった。映画でも実際でも、彼の見ていた豊かな自然を感じることができて、少しはイーハトーブをイメージできたかなと思う。
個人的にはカメラがぶれるところとか主題歌の雰囲気とか気になる部分はあったけれど、観る以上の体験が今回はできたから、満足しています。
岩手県の人々にとって昔から身近な存在である宮沢賢治を題材にした映画だからなのか、(もちろん雨が降っていたということもあるけれど)老若男女映画館に集まってみんなで観ているのがとてもほっこりした。