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aftersun/アフターサンのshuripaのレビュー・感想・評価

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
4.3
父と娘、ひと夏の出来事、儚さ、瑞々しさ、ノスタルジー。
そういった鑑賞前イメージから、超ぶっ刺さりそう、と期待Max。
だからこそ逆にちょっと期待に沿わないだけでガッカリしてしまうかも、と変に心配な気持ちで臨んだ。
結果、大丈夫だった。最高だった。

かなり感覚的な映画で、説明がないから読み解けてない部分もきっと多くあるけど、見事な映像表現・構成で語られる、父娘の繊細な心情と関係性の愛おしさや痛ましさに心を揺さぶられる。

どこか友だちみたいな距離感で、劇中でも兄妹に間違えられる親子関係が、最初は尊く羨ましく思えたけど、それこそが心痛な部分。
大人になりたいソフィと、大人/父親になりきれず壊れそうなカラム。

Under Pressureも超良かった。
でも個人的にはTender / Blurの使い方・シーンが一番ヤバかった…!

外形的な面からは『SOMEWHERE』を思い出した。
あれもけっこう好きだけど、本作に比べちゃうと、父親の悩みも映像表現・演出もだいぶぼやっとしてるように思えてきちゃった。

絶対にもう一回観たい作品。
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