“日焼けのあとのその痛み☀️”
オープニングクレジットのバックに流れるビデオカメラの操作音?からの意味ありげなファーストカットに、これから映し出される物語を一瞬たりとも見逃すなという覚悟を迫られかなり疲れましたw
父カラムと思春期の娘ソフィの二人旅行
父はその旅行で彼女の様子をビデオに残す
一見、ほのぼのとした父娘の旅行記録のように物語は進みますが、父親の様子がどこかおかしい…
そして時折放り込まれる謎のフラッシュバック映像と不穏な音楽でふと我に返り、この物語は現在のソフィが父親の撮影したビデオを見ながら当時の記憶をたどり描かれているということがわかっていきます
今では会うことがかなわない父親の記録と記憶
そうなることに気がつけなかった悔恨
ただそこには間違いなく自分への愛情があったことの確認
失ってしまった人への思いはどのように記憶に刻まれ、どのように昇華されていくのか?
もしかしたらソフィも当時の父親と同じ精神状態にあるのではないか?
そんな思いをめぐらせながら終盤に流れる♪Under Pressureの破壊力たるや…
それまで感じていたヒリヒリとした、かつ持って行き場のなかった不安定な感情が一気に爆発するカタルシス
記録と記憶が混然となった物語を美しい映像と見事なカメラワークで描いた本作は、とても印象的なラストカットで幕を閉じます
これがシャーロット・ウェルズ監督初の長編作品だというから驚き
そして本作が若干12歳でのデビュー作となったソフィを演じるフランキー・コリオの見事な演技は『レオン』でデビューしたナタリー・ポートマンを彷彿とさせます
さらに一度はたたまれた記録を再び広げたようなポスターデザインも秀逸
本作はそんな新しい才能に出会えた喜びと期待を久しぶりに感じさせてくれる作品でした
⚠️ご注意
精神的に弱っているときの鑑賞は避けたほうがよいかもしれません
父親の精神状態に引っ張られてしまう危険性が…
それと光の点滅や三半規管の弱い方も
p.s.
♪Under Pressure
『ボヘミアン・ラプソディ』のあのシーンを思い出してしまい…😢
♪Macarena
どこか懐かしくホッコリ
振り付けはメチャメチャだったような気がするけどw