千住コンサ

aftersun/アフターサンの千住コンサのネタバレレビュー・内容・結末

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

初見では全く理解出来ず謎が残った。
一人で観て正解だったかもしれない。

この映画は普通の親子の☀️夏休みの良い思い出の映画では決して無い。
鑑賞後、日焼けのようなヒリヒリとした鑑賞後感が残る。

スコットランドを離れトルコに住んでいる父にエジンバラから会いに来た娘のソフィー。

父はカメラを切ったあと最後、空港からどこへ向かったのか?扉の隙間からクラブ・ディスコの光が見えるが・・・死後の世界の暗喩なのか?
After sunは日焼けローションと父の死後を示唆していた。

「11歳の時どんな大人になるって思ってた?」・・娘の問いに父は答えられず、最後の夜、31才の誕生日なのに大号泣していたシーン、鏡に映る自分に唾を吐くシーン、ツアー客が誕生日を祝って遺跡で歌ってくれたのに戸惑っていたシーンに繋がる。

父は何度か自殺を試みていることを前半の包帯、ベランダ、崖、ダイビング、海への入水が示唆している。
ただ後半の肩の傷はどこで?
娘と最後の楽しい旅行中は死ねない、と鬱病の父は闘っている。

ダイビングツアー🤿の男性のキスシーンがカラムはバイセクシャル、を想起させて
離婚の原因はおそらくそれらの嗜好によるもの。

父はお金がないのに、温泉ツアー♨️は娘の黄色い腕輪のall inclusiveで払ったのか?

工事中の安宿にしか泊まれず、それでもなけなしの850£で買ってくれたトルコ🇹🇷絨毯を今でも娘は部屋で大切に使っている。

娘のソフィーは今はパートナーと同居しているが、あの赤ちゃんの泣き声は?あの赤ちゃんの父親は誰?

同居した部屋に飾ってある父の(ビデオテープから起こした)遺影を見て、同じ境遇の今、バイセクシャルの母親として赤ちゃんを育てている娘ソフィーは、亡き父カラムに対して何を想うのか?

ストロボのクラブにただずむ今のソフィーが父や11才のソフィーと抱き合う父を見つめるシーンは時制は合っていないが、亡き父への今の想いだろう。

変化球の映画であまりにも初見で理解することは難しすぎたが、80年代の劇中曲とソフィーの演技が良かったこと、各種レビューで腑に落ちたので、3点にします。
千住コンサ

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