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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版のryoのレビュー・感想・評価

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イーストウッドは『クライ・マッチョ』で鶏がジャンプするショットを思い切り割っていたがそれに近いことが起きている。ただの痴話をバストサイズのツー・ショットで、しかも会話劇において撮る勇気がいったいどれだけ必要か。作家が演出をスタッフやキャストたちに委ねるようになっていく変化がなんとも味わい深い。青山真治だって最後はリハなしで本番に入っていたと聞く。そうだ、叙事詩『ユリイカ』→経済『月の砂漠』のAAも『クーリンチェ』→『恋愛時代』のEYに似てる……?「普通」な感じが貴重というか。この時47歳、まあ悩んだだろうな。

中盤のワンカット、オフィスのエレベーター前がだいぶ赤みがかっている。狙いではないように思えたが。
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