ShinichiAndo

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版のShinichiAndoのレビュー・感想・評価

5.0
10代の頃に初めて観たときよりも、びっくりするほど切実で、痛々しいほど切なくて、そしてどこまでも登場人物たちが愛おしくなる作品だった。ちょうど本作が公開された頃に、小沢健二が「いつだって可笑しいほど誰もが誰か 愛し愛されて生きるのさ」と歌っていたことを思い出した。

4Kリストアされたということよりも、作品のテーマやメッセージ的に全く古びてないどころか、むしろ今の時代を生き抜くために“自由恋愛”が果たす役割や、さらにはその限界までも描かれているところに同時代性を強く感じた。とにかく30年近く前の作品とは全く思えないところが凄い。未見の方も、若い頃に観たという方も、2023年の今こそオススメです。
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