予備知識なしで鑑賞。初めてのエドワード・ヤン作品。
冒頭から目まぐるしいスピードで掛け合いがあり、「あっ、もしかしてこれ予習必要だったやつ?!」となりつつ、着いていくので必死だった。
中盤あたりで、やっと大体の人間関係などが薄っすらと分かってきた。
基本的には男女の痴話喧嘩をベースに、ブラザーフッドとシスターフッドを再確認し合うという構図のように見えた。
昔の香港映画によくあるパターン?
物語の体感7〜8割が、誰かしらが何かに対してキレ散らかして、気が休まる瞬間があまりなかった。
そもそも序盤からモーリーがもっと社交的で、キレ散らかしたり、アシスタントの子を理不尽に辞めさせたりしなければ、この物語は始まらなかったような?
とにかく、登場人物たちが、思い思いにそれぞれのエゴをぶつけ合っては衝突していた。
詳しいセリフは忘れたけど、最初の方でラリーが言っていた「情」もある種の投資だ〜という件は、なるほどなぁと思った。
自分も社会に出てからそう感じる瞬間が幾度となくあったから。
観終わった後も、良い映画だなとは思いつつ、なんとなく消化しきれていなくて、有識者のレビューなどを見ていると、どうやらこれは「独立」がテーマらしい。
たしかに、原題は『獨立時代』だ。
そう考えると腑に落ちる場面が多々あった。
なぜ邦題が『恋愛時代』になったのか分かんないけど、明らかに『獨立時代』の方が物語への解像度が上がる気がする。
だって別にラブコメって感じの作品じゃないもの。
チチのキャラクターも然りだけど、特にファッションがとてもキュートだった。
自分が女の子だったら真似したい。
エレベーターの使い方が、なかなか印象的だった。喧嘩や仲直り、別れなど、大事な場面でよく使われていた気がする。
急速な経済発展の象徴だったのかな、当時のエレベーターって。
最後のフライデーズの影響で、観賞後、久々にフライデーズに行ったw