[] 60点
スペインの田舎村に引っ越してきたフランス人夫婦の物語。元教師である彼らは"教養がなく"、"善悪の極端な"村人に、というか隣人の兄弟に敵視されている。理由は風力発電の建設に主人公たちが反対したからというもの。この対立をひたすら陰湿に描いているわけだが、広角長回しの背景に人間が写り込む不気味さはあれど、一番大事な"主人公が建設に反対する理由"がずっとフワッとしているので、ただただ陰湿おじさん兄弟ヘイトを煽るだけなのがなんとも勿体ない。そこはフワッとしてるのに、他のとこは説明過多で冗長に感じる。90分に出来たでしょ。やる気のない警察、地元の不良おじさん、酒場に集う男たちと西部劇をやっているわけだが、こんな陰湿な西部劇は初めてかもしれん(そもそも西部って乾燥してるし)。
それにしても、アラフィフ兄弟なんか素手でミンチに出来そうなドゥニ・メノーシェが別種の緊張感を持ち込むのが興味深い。煽られたらそのままチョップで頭かち割るんじゃ？と思ってヒヤヒヤしてた。
