特売小説

理想郷の特売小説のレビュー・感想・評価

理想郷(2022年製作の映画)
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古民家改修、田舎暮らしがテーマの動画配信者が地域社会とトラブルを起こす、て話ならば日本でも実例があったかと思うんですけれども、あれはなにか抜け駆け禁止を口にしながら裏で姑息に立ち回ったホモソーシャル民がその童貞仕草を暴露され逆ギレしただけのように見えて、馬鹿ばっか、てなりましたけれども。

エンタメ脳では理解し難い、それこそ話は続いているけどテーマは違う二部構成、で以て最終的に全体が巧くまとまるかと言えばそうでもないような散漫な作り、と。

劇伴も含めところどころはスリラー寄り、なんだけれどもそうした感情ではなくテーマを伝える事こそ主眼、映画として堅実に物語を語ろうとする訳ですが。

その物語も種も仕掛けも新鮮味のない既知の内容、進展すらしないそれの、同じ地点を延々と描き続けるなら映画は極めて退屈、それを、感情任せに中身のない内容を怒鳴り散らし合う母娘の姿の滑稽さでは、到底払拭出来ないという寸法で御座いまして。

果たして。

詰まり端的に言って、構えは大上段だが詰まんねえ映画だな、と。
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