三四郎

こんにちは、母さんの三四郎のレビュー・感想・評価

こんにちは、母さん(2023年製作の映画)
2.5
永野芽郁って、良い女優さんだなぁ。
顔とか全然タイプじゃないけど、演技が素晴らしい。実に自然だ。
泥棒が家に入ったと勘違いした永野芽衣が箒を持って登場するシーンは、間が非常に良く面白かった。涙のシーンも上手く、スクリーンに映ったその一瞬で観客の心を掴む女優さんだと思った。

そして田中泯。彼の演技が一番印象に残った。この映画に出ている役者さんの中で最高の役者は彼だろう。一人レベルが違う。酔った田中泯が橋の上で東京大空襲を思い出して語るシーンは、東京大空襲の悲惨さが目に浮かびジーンときた。それにもかかわらず、老人の戯言のような感じでその場を流していたので、なんだか気に食わなかった。
別に私は戦争絶対反対の頭お花畑の平和主義者ではないが、戦争の悲惨さ、残酷さを笑いですませたり、皮肉ったりする、そういう演出は嫌いだ。
東京大空襲に限らず、戦争で亡くなった人々、そして遺族に対して不謹慎ではないだろうか。
三四郎

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