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エリザベート 1878のkkのネタバレレビュー・内容・結末

エリザベート 1878(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

エリザベートってハプスブルク家に嫁いだがために苦悩と悲しみに満ちて死に魅せられたトラジックな皇后のイメージだが、本作では死に惹かれながらも気ままで奔放に生きている女性として描かれていた。そんなエリザベートの1年間にスポットを当てて、彼女が自由を求めて駆け出していく様が綴られている。絢爛なドレスを身に纏いながら紫煙を燻らせたり中指を立てながら食堂を後にする姿がかっこよかった!
「太ったと言われるでしょうね」「老けたところを探しているのよ」といったセリフも随所にみられ、シシィをルッキズムの象徴そして被害者として描いている側面も感じられた。伝記的映画であり風刺映画でもあるのかも。確かに、身長が170cm以上もありながらウエスト50cmを保つなんて異常だ。そしてさらにコルセットで締め付けるなんて狂気と言っても過言ではないかもしれない。
「お飾りなんかじゃない」と長い髪をばっさりと切り、コルセットを脱ぎ捨てて飛び立った先にある自由を掴んだエリザベートの晴れやかな笑顔とエンドロール中に流れるダンスシーンが脳裏に焼き付いている。
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