ハシゴダカ

猿の惑星/キングダムのハシゴダカのレビュー・感想・評価

猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)
3.6
仕事終わりのレイトショーで。
予告編から面白さが全く伝わらなかったので、スルー予定だったけど、宇多丸さんはじめ「意外と良かった」の声が多く、期待値をガンガンに下げて観に行った。

皆さん言うように、序盤はホントに素晴らしかった。
エイプ達の豊かな表情や動きがもうなんとも楽しくて。
ちょっとした感情の機微を顔の細かい動きで演出していて、演技上手すぎ!と思った(笑)。
手が長くて足が短いエイプならではの動きで序盤からアクションしていて、ここだけで観にきて良かった、と思えた。
猿は最も人間に近い哺乳類だけど、4本足で走る姿を見るとやはり「動物」なのだなと思ったり。
でもそのエイプが人間のように考え喋り行動するのが面白い。むちゃくちゃリアルなので余計に。

あとは劇伴が、もう各シークエンスにバッチリ合わせていて、あぁ久しぶりに今ハリウッドアクションを観ているなぁという愉しさもあった。序盤まで。

このむちゃくちゃリアルで素晴らしいCGも、しばらく見ていると目が慣れて当たり前になってくるし、的確だと思っていた劇伴も実はちょっとしつこくてうるさく感じてきてしまった。

展開の作り方がちょっと強引で、お話しの推進力が弱く感じてしまった。画はいいのに。感情の流れを劇伴でかなり補強しているなとも感じた。

で、強引なのに、尺が長い…。
エイプたちは演技達者なのに、バディとなる女性を演じる方の演技がイマイチ過ぎてかなりキツかったってのもあるし。

味付け濃くてけっこう量もある料理といった作品だった。
(なので1口目はめちゃくちゃうまかった)
ハシゴダカ

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