素晴らしい。前作のザラザラしたフィルムの質感をきっちり引き継ぎ、パート1のラスト再撮影はさながらバック・トゥ・ザ・フューチャーを彷彿とさせるような仕上がり。
全体を通じて80年代への多大なリスペクトを感じられた。わかりやすい「マニアック」へのオマージュには、天国のジョー・スピネルも思わずニヤついているはずだ。
しかしながら何が凄いって、2000年代を代表するホラーアイコンであるアートザクラウンを生み出したレオーネ監督の功績だ。
それが悪いとは言わないが、SAW以降、流血系がすっかりおとなしくなり心霊系が大手を振るご時世に見事に風穴を開けた。
股をノコギリで裂き、ちゃんと服を洗いつつちびっ子の面倒も見る、手羽先みたいに腕を引きちぎり燃やしたあとの匂いからアートザクラウンは我々にホラーのまだ観たことのない次元を笑いながら開示してくれた。
ストーリーなんてなんでも良い、とにかく怖くて残虐でびっくりしながらヒロインが勝つ、あの頃の俺たち私たちの興奮を見事に2020年代に炸裂させたのだと思う。
細かいことは気にせず
アートザクラウンが魅せる残虐ショーをとくとご覧あれ!
そして、パート3をお楽しみに!