主人公フレディは生まれてすぐフランスへ渡りフランス人の養子として成人した。ある時旅行でソウルを訪れ、偶然の成り行きで生みの両親を探し始めるが…
U-NEXTの評価が★3くらいだったので眠たい映画なのかと思ったら全くそんなことはなかった。が、主人公の、人との距離の取り方が極端で、見ててしんどかった。
フレディは初対面の人にはフレンドリーで、ワンナイトも平気。一方、知人には、干渉されたくないのか、壁を高くしがち。相手が女性だとマシだけど、男性相手にはその傾向が顕著。フランスでちゃんと育ててもらったと言っていたけど、なんか男性関係で苦労した(設定)なのかなぁ…とか、いろいろ考えてしまった。
最初にソウルに来て、もうすぐフランスに帰るという夜に、行かないで欲しいと懇願する男性をこっぴどく振って、ゲストハウスまで会いに来た父親にも冷たくして、自分はフランス人だと言い切ったのに、その後、結局ソウルで就職していたのは、フランスよりも韓国にやっぱりルーツを感じたのか、それとも、フランスが住みにくかったのか。実の父親とその家族の情に、育ての親にないものを感じたのか。誕生日にフランスの両親からメッセージがなかったのも気になった。
フレディはフランスでどんな子供時代だったのか、似た境遇の人だったら暗黙の了解で通じるものがあるのかもしれないし、そうでなくても、何か生きづらさがあったのかな…という想像は働いたけど、できればもう少し具体的な説明が欲しかった。初見奏だっけ、初めて見る楽譜を、危険を予測しながら注意深く弾く。フレディ的に、転じて、初対面の人の危険性を見極めながら距離を詰める。ここがヒントなんだろうけど、これだけではちょっと難しい。
~ネタバレ~
実の母親の連絡先がフリーメールのアドレスっぽくて、変だなぁと思ってたら、最後までシビアな話だった。父親側はみんな普通の常識的な人たちでそれは救いだった。あのおばあちゃんとかね。うわー重いと思ったけどフレディにはすごく嬉しかったのかも。あの後近所のキムチのおばあちゃんとも仲良くしていたし。