ヨダセアSeaYoda

薔薇の名前のヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

薔薇の名前(1986年製作の映画)
4.0
"信仰と狂言の差は僅かしかない"

【STORY】
 観察眼と知識に長ける修道士ウィリアムが呼ばれたある街で、不可解な死が多発。
 悪魔のせいなのか、それとも何者かが暗躍しているのか…?ウィリアムと見習い修道士アドソが真実を追う。


【一言まとめ】
●冷静で賢いコネリーが素敵。
●宗教は時として闇の温床に…
●撮影セットが最高。


【感想】
《追悼 S. コネリー3貫》1貫目

 冷静で賢い、観察眼に長けたショーン・コネリーが本当にかっこよくて憧れます。こんなおじさんになりたい!
 冷静に振る舞いながらも結構無理矢理なやり方で主義を貫き通す辺りはしっかり情熱的なのがいいですよね。

 教会の屁理屈を理屈で黙らせていく論破マンスタイル、好きです。


 宗教は時として、盲信や狂気による悪の温床になりかねませんよね…
 それに立ち向かう者はよほどの人間でないと返り討ちに遭ってしまうので、負の連鎖でどんどん腐っていく。そこに無理にでも勇気ある一石を投げ入れる人間は、やっぱりかっこいい。

 教義にどこまで従うべきか、教義がどこまで正しいのか?宗教的な葛藤もリアルめで良かったです。


 暗く閉塞的な教会の圧迫感も、村の寂れて諦観に満ちた雰囲気も凄くて、撮影舞台が最高でした。

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観た回数:1回
直近の鑑賞:U-NEXT(20.11.15)
ヨダセアSeaYoda

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