みどり

銀平町シネマブルースのみどりのレビュー・感想・評価

銀平町シネマブルース(2022年製作の映画)
3.5

映画が好きだ
どうしようもない日々を救ってくれた映画と映画館
そのおかげもあって監督を目指そうと思った

何が正しかったのか、間違っていたのか、
監督としてどうあればいいのかわからなくなってしまったとき、かつての映画館と再会しバイトをすることになった

優して涙脆い支配人の元
そこで働く劇場スタッフも個性豊かで
映写技師さんからは長年積み上げてきたものを感じずにはいられなくて
劇場にくる常連さんも年齢はさまざまで
この、ミニシアターに集まる人のあたたかさをわたしは知っている

昔の映画のリバイバル上映をしたり
イベントの企画をしてみたり
クラウドファンディングや自主映画の上映だったり
あの手この手でお客さんを呼び込み、なんとか盛り上げていこうと奮闘する姿は微笑ましかったけれど悲しくもなってしまった

コロナ禍を経て閉館を余儀なくされるミニシアターに何度も悲しい気持ちでいっぱいになった
この映画はミニシアターで見ることに意味があるけれどそれがまた切なかった

いい映画に出会ったらスクリーンに手を合わせられるような、(もしくは心の中で)佐藤さんのような存在になりたい


宇野祥平を観る、映画だった
みどり

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