このレビューはネタバレを含みます
オットーが移民のマリソルに「あなたはバカじゃないだろ」と。
言葉がうまく話せないだけで、他の能力まで低く見積られたり、一大人として扱ってもらえない事がたくさんあるのだろう。
運転の練習中にマリソルがパニックを起こすシーン。
一度自信を失うと、中々自分自身を信じられなくなるよね、とマリソルが普段明るいだけに、涙が…😢
そんな中、オットーは、マリソルが言葉にせずとも、これまでの背景に想いを馳せ、苦労と乗り越えてきた力を理解し評価してくれた。
簡単なことじゃない。
自分が経験したことのない類の他人の苦労を想像し、心を寄せる事は中々難しいこと。
奥さんが車椅子生活を送ったことで、持てた視点なのかもしれない。
奥さんが旅立った後も、オットーの中に、社会が未だ解決し切れない障壁にぶつかってきた2人の経験が、生きている。
オットーの試みを阻むたくさんの偶然。
スピリチュアル的にも、オットー自身の選択にも思える。
オットーが愛に溢れた人だから、晩年また愛の祝福を受けたのだろう。