桜の花舞い上がる道を

オットーという男の桜の花舞い上がる道をのネタバレレビュー・内容・結末

オットーという男(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

短気で気難しい老人のオットー。退職日も偏屈で自ら孤独に。
愛する妻をガンで亡くし生きる気力が失せ自殺を図るが、何度も失敗。
回想シーンは妻との出会いやプロポーズ、バス事故で妊娠中の子供を亡くし妻は車いす生活に。妻を献身的に支えるオットー。美しくも切ないシーンの数々で涙々。

メキシコ系移民ファミリーの嫁・マリソルはぐいぐいタイプでオットーは初めは引いてたけど、実はめっちゃ面倒見のいい優れた人。後に、オットーはマリソルに言葉が拙いだけで「あなたはバカじゃないどろう」と対応。

妻(元教師)の教え子だったトランスジェンダーの人にも偏見なく対応。

かつて仲良かったご近所夫婦の夫(今は身体不自由で車いす・言葉も話せない)の気持ちも汲み取り、関係修復を果たす。

他、ご近所さんやSNSリポーター達との心温まる交流により、オットーの心が柔らかくなっていくのがとても心暖まった。

妻の死による喪失感で心を閉ざしてしまったけど、本来のオットーはとても情のある人だったんだね

頑固で堅物のオットーが1番の人たらしで、「ビックなハート」の持ち主

晩年の3年は想像してなかった幸せな時間を過ごせたね
手紙のシーンで大泣き。
心臓肥大で死んでしまったけど、全財産は皆に分け与えて大往生。

全く期待せずに観たら思いの外、とてもいい映画でした。
オットーの表情がどんどん穏やかに変化していくのが自然で、さすがトムハンクス!
涙して、目が腫れたのは久しぶり。良作でした。