うどん

オットーという男のうどんのレビュー・感想・評価

オットーという男(2022年製作の映画)
4.0
モニュメントバレーを無我夢中で走り抜けていたあの青年が人生の終焉を演じている。トムハンクスが高齢者を演る時代が来たんだなぁ、と現実の時の流れに哀愁を感じながら観始めたが、作中ずっとその哀愁がスパイスとなって切なさ5割増でした。トムハンクスが歳を取ったように、わたしたちもみんな歳を取ったんだね。正直ストーリーはなんてことない。それでも見入ってしまう心地よい程度のキャラクターの個性と、悲しいだけにしない良い塩梅にコミカルを取り入れたテンポが良かったと思う。激しい展開と新緑のような眩しさのフォレスト・ガンプと対のような映画。わたしたちにフォレストのように眩ゆい時間があったように、最後はオットーのように仄暗くも大切に重ねてきた生活と誰かを慈しむ時間が待っているといいな。
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