ぽんぬふ

メグレと若い女の死のぽんぬふのレビュー・感想・評価

メグレと若い女の死(2022年製作の映画)
3.9
かなり難しい時代設定で、大掛かりなセットを組むわけにもいかず、結果として外を歩いたり走ったりという場面も作りづらいなかで、オープニングの2シーン平行からも提示しているように、服を着ることで素の自分から役に入るというようなテーマを軸に、室内心理劇として演出していく手腕は流石なものだと思った。メグレは、パリに居場所のなかった殺された女に対し、感情移入どころか自己と同一視している節があり(服を着ることで役に入るしか生きる術を知らない存在として)、北野映画の北野武から感じる危うさと似たようなバイブスすらある。
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