ぽんぬふ

その男、凶暴につきのぽんぬふのレビュー・感想・評価

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)
4.5
体感3分の1くらいずっと武が歩いてるんだが、まさにあの、ちょっと左に傾いた歩き方が、我妻の社会や組織に対する怒りや情熱の過ぎ去った後の諦観を象徴しているようにみえる。さすがに説明はあんまり上手じゃなくて、今どこにいるんだっけ?って割となるんだけど、それもまた目的を見失った我妻の心理描写として成立している。
たとえばはじめて映画を撮ることになったとして、「よし、俺が歩いてれば映画になるはずだ」って普通思えないし、思ってもまず出来ない。天性の映画的才能と、舞台人としての圧倒的な経験。
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