このレビューはネタバレを含みます
試写会に参加。ジョイランドはどこ?
自分らしさとはかけ離れた自分を家に、社会に強いられ、全員が少しずつ息苦しさを感じている家族。
主人公だけではなく、家長であるおじいちゃんや、隣人のおばちゃん等全員の心情を描いているのがよかった。
主人公が新しい世界を知っていく一方で、妻は仕事を辞め、家から出られなくなる。
妊娠して「逃げ出したい」と一言こぼすけど、それ以降本音を話せる相手はいない。
遊園地でお腹にきつくシートベルトを締め、おじいちゃんの誕生日会でも走り飛び回って流産を望むけど叶わずに、彼女が選ぶしかなかった道。悲しすぎる。
死してなお悪口を言われる彼女に、兄嫁が激怒して殺したのは自分たち、家族全員だと叫ぶシーンが辛かった。
彼女のキャリーケースと共に主人公が向かった海、引き返すかそのまま進んだか、まだ自分の中では想像できないでいる。
好きなシーンは、女性専用車両からどけと言われるビバの横にハイダルが座るシーン。