インスタグラム映画とかTikTok映画とか、各ソーシャルメディア特有の画面作りが映画に持ち込まれた作品はいくつかあるけど、そういえばPinterest映画って聞いたことなかったな。でもこの映画をみて真っ先に「Pinterest映画だ」と思った。俯瞰で食事風景(with本・新聞)を撮ったり、窓(with猫)を撮ったり、全ショットがPinterestの“アイデア”っぽかった。いつの間にかインスタグラムは映えるかどうかより人生のtipsの方が溢れかえるようになった。Googleの代わりになってしまったから。いまはかつてのインスタグラムが担っていた美的要素をPinterestが持っている。
まあこの監督がPinterestユーザーかは分からない。劇中で小津安二郎の『お茶漬けの味』が引用されてるから、もしかしたら小津の影響の方が強いのかもしれないけど、北欧で小津やるとPinterestになるんだなと思った。
主人公が物思いに耽ってるのか、はたまたボーッとしてるだけなのか分からないけど、そういう時間を私も大事にしてる(というか無いとすっきりしない)から、その静かさがとても心地よかった。映画を観ながら、一緒にボーっとできる時間良いな。