ねまる

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-のねまるのレビュー・感想・評価

4.0
仲間のために命を張れるという思いを心から感じたことは、今までの人生できっとないし、これからもそんな風な人生を送ることはないんだろうという思いからくる眩しさ。

殴って殴られて、痛くてそれでも立ち上がって、なんども立ち上がって、それを不良モノとはいえ、手の届く範囲の熱さで燃焼しているのをみると、それはキラキラ輝いているんだよ。
クローズエクスプロードのやべきょうすけみたいな年齢にいつしかなったんだな。

その生の熱さを、漫画のキャラクターとはいえ、若手実力派が実体化させているのがこの作品の凄さ。全員が人間として生きていて、仲間に見える。

前編後編に分けた可否は後編見ても?だけど、回想はまとめても3時間だろうから、1連の流れとしては残念でもしょうがないかという気持ち。

前編は、MVP羽宮一虎、村上虹郎で、異次元だったし、後編でも化け物なのには代わりなかった。
村上虹郎と吉沢亮は自分の映る角度を分かってやってる。だからワンカットが強烈に焼きつく。前編の虹郎が凄すぎて考えが及ばなかったけど、後編のこの吉沢亮とのワンマンが出来る相手じゃなきゃいけなかったんだ、そして彼の中のぐちゃぐちゃも"一虎"にできる人。だから村上虹郎だったんだ。

マイキーも一虎も普段力が抜けているところから、スイッチが入るところがあるのはどこか似ていたり。部下(?)の前でも脱力ムード出せるところが、マイキーと吉沢亮が愛される理由よね。マイキー今回そんなカッコ良いシーンないと思うの。だからこそやってくるタイミングは別として割と同じ土壌で向き合う吉沢亮と村上虹郎の組み合わせはどうしたってセンターになる。

熱さ全開のやり合いの場面は、山田裕貴と清水尋也に尽きる。対等なモノ同士が、武器も持たず、ただ力一杯に殴る、蹴る。前作台詞なくて、一言目が決戦の「行くぞ!」だった半間くん。この手の清水尋也が、こんなに長時間も見られるなんて思ってなかったので、嬉しかったです。大将として上からやいやい言ってるのも良かったですね。稀崎が表立ってやらない分、悪役顔決めまくれる独壇場で楽しそうでした。

そして北村匠海。あなたの、いやタケミチの無様だけど、一生懸命な姿が、あなたの背負う台詞が、この作品を映画として完成させているのですよ、と思う。
主役はすごい。本当に。

でもね、これは場地圭介がMVPなんですよ、何の疑いようも無く永山絢斗が素晴らしかったんですよ。
私はこれを書くことに1mmも恥じません。
元のキャラクターが良いからだと、それもそう、このお話自体そうなんだけど、永山絢斗が演じる場地さんの害のない男らしさと包み込む優しさは、実写から滲み出ていたんだよ。

報道があった後、スタッフや関係者の公開へと漕ぎ着ける熱意は、もちろん連帯責任はおかしいというのもあるけど、作品自体が一つの仲間という意識さえあったのではないかと思う。

「俺はお前を許す、お前はこれからも東卍の仲間だ」
もし叶うなら、償いを終えたあと、キャストスタッフの誰か1人でも、そう彼に声をかけてあげられるのなら、、、

8/30 村上虹郎のおかえり舞台挨拶
虹郎「この映画の舞台挨拶をやりたいって事務所の人とも話してて、1人でもって思ってたから、2人が来てくれて、、、しんみりしちゃった。テンション変えた方がいい?」
北村「あなたは今日何も気にしなくていい」
虹郎「大丈夫?おれ叩かれない」
北村「叩かれたら叩き潰すから」
虹郎「それ頼んでいい?」
ってなるところ、ほんとこれなんですよ。泣いた。
ねまる

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