このレビューはネタバレを含みます
山崎監督はアルキメデスの大戦が面白かったので、周りが警戒するほどには警戒せずに見に行った。
とても面白かった。
この監督にはお涙頂戴の人情・絆もの撮らせるよりも、兵器がたくさん出てくる戦争もの撮らせるほうが良いのでは。
一応、人同士の絆みたいなのも描かれているし、そちらも丁寧で感動すると思う。
個人的に、パラシュートは「戦争の呪いからの解放」として感動もしたが、電報からの病室シーンは蛇足感があったように思う。そこら辺は、ご都合だがハッピーエンドだからまぁ良いかという感想。
それよりも大戦で生き残った兵器たちの今作での活躍のほうに非常に感動した。
特に高雄のシーンでは、この映画で唯一泣いてしまった。
やっと生き残ったのに、日本まであと少しのところで海に沈んでいった高雄が何とも哀れで涙が出た。高雄は日本の港を見たんだろうか。沈もうとする最後のときまで、ゴジラに砲撃をしていた姿が非常に健気で強く美しかった。
私はミリオタではないし、高雄や震電、そのほかの兵器に対する知識も全くないが、それでも生き残った彼らが最後の役目とばかりに奮起して散っていく様は感動するものがあった。
オタクだから無機物に感情移入してしまうんだろうな。
あとゴジラ。
熱線の描写がすごく良かった。シンゴジから監督ごとのオリジナリティが見えて楽しい。
ゴジラが海の中から戦闘機を目で追うシーンは、後ろ頭をふりふりとする仕草がちょっと可愛らしかった。
変なものをつけられて海に沈められたり浮上させられたりして困惑しているのも、ユーモラスというか少し笑える描写で、あんなに獰猛で恐ろしいゴジラが可愛く感じてしまった。
マイゴジ、大変面白かった。好き。
