このレビューはネタバレを含みます
敷島「もう一度生きたい」
ゴジラ「ダメです」
(比較はシンゴジのみ…)
劇場のキービジュアルからえらくゴジラの「視線」を感じていたが、災害を象徴するシンゴジと比べると明確に人物やカメラ(我々)を「見て」いるのが印象的だった。
途中までゴジラの行動原理が分からず色々考えていたが、どこかで聞いた「怪獣は登場時いつも怒っている」というのを思い出した。生物や現象としての原理があると言うよりも、日本人の奥底にある怒りや憤りの象徴としての「怪獣」の咆哮に、敷島の慟哭が呼応したシーンは圧巻だった。
神木くんの演技まじですごい。
冒頭の島でのやつれた感じから、帰国し生活を建て直す中での元軍人の不器用さや心の傷、色々失ったあとの異様な執着・目の据わった様子まで振り幅がよかった。
敷島のトラウマの克服という意味でも、ともすれば自己犠牲が美談となりがちな戦争描写への返答としても、特効任務の完遂に執着していた敷島が自身の決意で脱出機構を使ったことに胸が熱くなった。
尾びれのギミックとか、素人にもわかりやすい特務仕様の戦闘機には素直にニッコリ。
単純な好みとしてシンゴジより好きかも知れない。リアルタイムで劇場で見れたことに感謝。
追記
・エンドロールのマイケルアリアスさんは「鉄コン筋クリート」のマイケルアリアスさん??
・最後のヒロインや細胞が生きてましたはまあううん…