このレビューはネタバレを含みます
ものすごく怖いゴジラと聞いて、
「人を憎み殺す、戦争の亡霊のようなゴジラ」を期待して意気揚々と見に行った。
終戦当時の人間と、その生活にかなり比重を置いて語られている話に突如現れるゴジラ
ワンシーンずつ丹念に人を踏み潰し、人がいるビルを打ち崩し、人のいる町に熱線を吐く。
あまりに丁寧に人の暮らしを、命を、心を折って行く。
人の営みを憎み奪っていくゴジラが心底恐ろしく、心臓が押さえつけられたような緊張の中で肺から空気が押し出され、無意識に掴んだ二の腕に汗が滲んでいた。
間違いなくこのゴジラは恐ろしい。