ゴジラの新作が発表され、監督が山崎貴監督だと知ったとき、期待と不安がいりまじった複雑な感情だった。山崎貴監督に対しては、当たりはずれの激しい監督というイメージがあったからだ。しかし、時代設定が1945年の敗戦直後の日本であるということ知り、期待が不安を大きく上回ることとなった。山崎貴監督は、3丁目の夕日やアルキメデスの大戦、永遠の0のヒットからも分かる通り、昭和を舞台にした映画では現代最高のクリエイターだからだ。それと、「シン・ゴジラ」続編の余地を残してくれたことがうれしかった。
戦後日本のミリタリー描写は期待通りだった。あと、ゴジラという行動原理不明の巨大生物に襲撃される恐怖を確かに感じることができた。
ドラマパートは、主人公が元特攻隊員ということで、永遠の０のアナザーストーリーという見方もできた。
戦後傷ついた日本をさらに突き落とす、というコンセプトはいかがなものかと思っていたのだが、実は復員兵（生き残ってしまった者）に対する救済のドラマであるということがわかり、感動した。
