ぶたぶー

ゴジラ-1.0のぶたぶーのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

結構おもしろい!!!

ゴジラの動きが早い気がする。
熱線を撃つ時の挙動がカッコ良すぎる。

神木隆之介があんなに怖い顔をできるとは知らなかった。
戦争を終わらせるためにしなきゃいけないことレベル高すぎだろ!
というか厳密に言うと、大戸島は第二次世界大戦じゃない。ただ『戦争』ではあった。
あの時機銃を撃てば助けられたかどうかは、機雷除去船上で「無理だった」と答えは出てる。
けど、動けなかったことそのものが後悔となって苦しめてたんだな〜

戦後に全然詳しくないけど、焼け野原で瓦礫の山のなかで自分の家の跡地にとりあえず暮らす感じとか、家を建てた後の台所の感じとか(大きいカメがあったりコンロ台みたいなものがあったり)すごいリアリティというか、本当に暮らしてる感とか、暮らし向きが少しずつ良くなっていって身なりも変わっていったりするところが画だけで感じられて良かった。
そんな中見た目も環境も変わっていく敷島の、心だけはずっと囚われ続けていたことが悲しかった。
その後前を向いて、生きようと決めた直後に典子さんとの別れがくると、これはもう『許してもらえない』ってなるのもわかる。

澄子さんは最初は荒んでたけど、赤ちゃんを見て、敷島たちを見て、少しずつ元の澄子さんに戻っていったんだな。みんな戦争でボロボロにされて、少しずつ戻ってったんだな。時間だけじゃ戻れない人もいるけど…

典子さんの大ピンチ部分凄かった。ゴジラにあっけなくやられるちっぽけな人間、そのうちの明確に1人をクローズアップして、ゴジラに振り回される電車の中を描いてて、怖すぎた。自分以外の人が全員落ちていって、自分もそうなるかもしれないってのが怖い。着水できてよかった。
敷島が助けに来て、典子さんも走り出せて、良かったと思ったところであの熱線よ。
怖すぎる。典子さんの咄嗟の判断が美しくも悲しいけど、その後の吹き飛ばされる様も怖い。
しかも吹き飛ばされた後、空気が一気に爆心地に流れ込んでいって瓦礫が吹き戻されてるのもめちゃくちゃ怖い。
丈夫な建物の隙間に奇跡的に入れて良かった。よく無事だったなあの建物。

あのキノコ雲こそ、原爆の象徴であり、日本人が受けた傷だと思う。あの雲を見るだけで『自分たちのことだ』と思わされる。

絶対パラシュートつけたでしょタチバナさん〜!って思ってて、やっぱりついてたんだけど、サプライズで付けてたかと思ったらちゃんと伝えてあった。わかった上で脱出を選択したのが尊い。生きてたからこそ、そのあと救いを得られたからね。

ゴジラ歴浅いしあんまり詳しくないけど、民間がゴジラを倒す作戦を成功させたの結構すごいなと思った。もちろん海軍のノウハウがデカいし、船も軍のお下がりを使用してるけど、「命令ではない」「生き残ることを誇りとする」って言葉、完全に有志で成されたってのがなんかグッと来た。

あと倒し方。最終的には火力で解決したとはいえ、いつも地上が最終決戦の地だったのに海上での戦いはどうなるかわかんなかったし、船の戦いもカッコよかった。海上みはり隊が最初にやられたの悲しかった。
急速に沈めたり引き揚げたりしてダメージ与えるのおもしろすぎる。しかもゴジラもちょっと頭いい。
ゴジラにとっては大型船はちょうどよく壊せるんだろうな。
小型船や戦闘機はゴジラから見たらハエとか小虫のようなものだから意外と仕留めるのに苦戦するのかも。

機雷除去船メンバーが良すぎる。
山田裕貴いつまでも小僧。小僧めちゃ人望ある。
小僧の戦争に憧れる気持ちは戦時中の少年って感じがする。かっこいい!って気持ちもあると思うけど、自分も役に立ちたいだとか、誰かの助けになりたかったんだろうなずっと。

ゴジラが明確に殺意を持って人を殺す描写って意外と今までの作品に出てきてないかも。
ゴジラが倒す建物の倒壊に巻き込まれる形が多い印象だったので、くわえられて放り投げられたり、明らかに踏み潰したり、船に殴りかかったり船を投げ飛ばしたり電車を投げ飛ばしたり、あきらかに人を踏み潰したりとかして『ゴジラってワルい』って思った。
でも食べたりしないのが良い。ゴジラは人なんか食べないので。

最後なんか嫌な感じの見えて終わったけど大丈夫そう?全体的に思ったより人的被害少なかったりしない?

4DXSCREENXで見た。エンドロールの最後まで4DXを活かしてくれて超ありがたい。