このレビューはネタバレを含みます
個人的な感想としては「シン・ゴジラ」よりは良かったけど、「ゴジラ」の映画としては良くも悪くも普通やった。
期待外れやったところ
・戦後描写が甘い気がする (戦時中、そして戦後の数年、敵性語はあまり使われていなかったのでは？それにしては「ダメージ」などの単語が散見された)
・邦画特有の人間ドラマ要素(しかも人間の生死がテーマ)が強すぎて、ゴジラがそこまで出てこない
・ゴジラの熱線を核兵器のような扱いにしているのに、放射能のダメージをほとんど受けていない
・ゴジラの起源や「核」に対する勧告といったような、元祖の映画に見られた「ゴジラ」そのものの深掘りはなかった
・懲りずに続編を匂わせるような謎を残して終わった (これは洋画邦画に関わらず最近はどの映画もそう)
よかったところ
・ゴジラの圧倒的な恐怖感や映像美は高評価ポイント
・いつものテーマソングを流してくれた (大半の人はこれを聴きに観にくると思う)
・フロンガスの泡で包みゴジラを沈めるのは「オキシジェン・デストロイヤー」を感じられて良かった
・エンドロール後にゴジラが映画館に近づいてくる音響が最高によかった、あのまま映画館破壊してくれたらよかったのに…
最近の映画は長くなりがちなので、これを二時間程度に抑えてくれたのは素晴らしい。ただどうしても、「敷島と典子の関係が深くなっていく過程」や、「敷島と橘の和解の過程」はあっさりすぎて納得がいく間もなく、物語が進んでしまう。
特攻を「日本人の美徳」のような見せ方をせず、命を粗末にしてきた日本政府(軍)に対する批判が入っていたのも好きなポイント。最後に敷島が特攻して差し違えENDじゃなくて良かった。
船で引っ張り上げるシーン…他の方のレビューにも書かれていたけど、やっぱり一番に思い浮かんだのはスターウォーズ エピソード9 スカイウォーカーの夜明けのあのシーン…
あと、典子さんは亡骸の描写もなかったからまさかとは思ったけど、あそこで亡くなったままにしておいた方がもう少しマシな展開やったかなとは思う。
一先ずの感想はこんなところ…。追加や他に思うところがあったら書き足す。
