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ゴジラ-1.0のmitoのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
2.7
2023年128本目。
山崎貴印のゴジラ。
第二次世界大戦の終戦直後に出没したゴジラと対峙する日本を神木隆之介くん演じる元航空特攻兵の視点で描く。

個人の感想は、比較的多数派を占めるであろう「CGは大分頑張っている、ストーリーや演出はいつもの貴流が鼻に付いてシンドい」だった。

CGについてはゴジラの造形や駆逐艦、重巡洋艦も含め、ハリウッド程の大金を投じられてないにしては高クオリティ。
アルキメデスもそうだけど、何か戦艦とか軍事系の造形に関しては異様に力を入れている印象。

所々粗はあれど(街並みの人不足であっり、人々がゴジラに踏み付けられるシーンなど)、違和感を余り感じない。
ゴジラのビジュアルも、熱線を吐くときにヒレ?が隆起する様はかなり格好良い。

だけどやっぱり、たかしメソッドの演技、演出を体が受け付けない。
冒頭の飛行場でのゴジラ初遭遇の機銃の件から既にダメダメで、その後の安藤サクラ、浜辺美波、佐々木蔵之介、吉岡秀隆と登場人物が増える度に食傷気味の過剰演技に辟易する。

話も、シリアスに徹する部分はそこまで言うことがないが、熱い展開や感情路線に入ると一気に陳腐になるので、盛り上げれば盛り上がるほど、こちらの気が盛り下がる…。
これもたかし作品では毎度のことなので諦めた。

個人的に一番キツかったのは、
ゴジラとの最終決戦に向かうあたりから終盤までの凡そ2〜30分の展開と演出。
ラストのどんでん返し的な要素2つが、隠してはいるが、隠されていないというか…速攻で察する事ができるので、ラストまでの数十分間結末を分かり切った上で観続ける事になる。
で、案の定想定通りの展開で感動路線の演出をしているので、「なんかなぁ」となった。

あと、貴作品はいつも「この映画は他の〇〇に感化されて作った」感が強いんだけど、今回は「シン・ゴジラ、もしくはギャレス版ゴジラをやりたかった」なんだと思う。
だからこそ、変にゴジラというジャンルから逸脱しなかったから、不満を抱く人が少なかったんだと思う。

決して、悪いところばっかではないのだが…。
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