見る前は戦後×ゴジラなんで悲劇のオンパレードだし要素盛りすぎじゃないのかな、ちゃんとひとつの作品としてまとまってるのかな？と不安だったけど、不要な心配だった。
戦争は終わったけど、戦争は終わってない。戦争を過ぎ行く歴史の一部分としてじゃなく、個人の人生や心や身体を深く傷つけ簡単には取り去ることのできないものとして続いていく様がすごく丁寧に描かれていて、これは真っ向勝負の反戦映画だと思った。各場面のこまごまとしたリアリティがあるかは別として、これだけ戦火の温度の高い作品が戦後90年経っても作られるということはある種の希望だと感じる。
