パスト ライブス／再会の律のネタバレレビュー・内容・結末

なんか微妙だなというのが正直な感想。
ノラ役の俳優さんの舌っ足らずな韓国語がずっと耳に違和感があって、物語上必要な表現ではあるんだけどそれがノイズのように感じて集中できなかった。
彼女の厚みのある皮膚と、光の入りにくい目がミステリアスな印象なので、どういう動悸や感情でこの言葉を言ってるんだろう？とずっと分かりづらくて、このエモーショナルな映画にはあんまり合ってない気がした。
反対にヘソン役の俳優の演技はすごくいいなと思った。ノラと会っているとき話しているとき、ずっと気まずくてぎこちなくて、親しい友人たちといる時も控えめな性格なことが分かるんだけど、ソウルの居酒屋にいてもニューヨークの街中にいても、なんだかすごく等身大で自然。上海の大衆居酒屋みたいなところで元カノと出会うシーンもたった一瞬なのに、これから始まるふたりの長い時間を予感させる。
ヘソンとノラが人生を共にするにはいくつかのピースが足りなかったことは分かるんだけど、アーサーを選んだ動機がもう少し強いものであって欲しかったな。アーサーも良い奴なんだけど、アーサーの何がノラを強烈に引き留めたのかがよく分からなかった。