アリー

ソフト/クワイエットのアリーのレビュー・感想・評価

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)
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2023年5月20日新宿武蔵野館

こりゃまたすごいインディペンデント映画が出てきた。見終わってたたきのめされた感じがでかい。オマエはこうじゃないのかと。

登場人物が女性中心だが、監督も女性。母親が中国系アメリカ人で父親がブラジル出身ということで、ご本人も人種差別の被害者としての経験がある。
公式サイトの監督メッセージは必読。今の映画の現状について、監督は以下の様に批判している。

アメリカのインディペンデント映画は、もう何年も観客を甘やかしてきました。観客や視聴者を慰め、安心させることに集中する時代が続いているのです。(勢力が縮小するどころか拡大している現実があるにもかかわらず)ナチスや秘密結社KKK (クー・クラックス・クラン)のメンバーが、自らの過ちに気付いたり、有色人種の主人公が、人種主義にあふれるこの世界で自らの重大な欠点を正したりという物語が中心です。

ワンショットの映画ということを知らずに見に行って、途中から「ありゃ長回しじゃないや」と気づく。夕方6時から夜8時までを4日間繰り返したそうである。何日目なのかな~。これ全然つぎはぎはしてないの?
ワンショットと言えば去年の「ボイリング・ポイント」もすごかったな。

邦題も、原題のソフト&クワイエットのままでよかったんじゃないかなと思った。
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