このレビューはネタバレを含みます
嘘は誰かを助けるけど、思わぬところで誰かを傷つけ、また自分を守り、誰かを守ることもある。
湊は嘘で依里くんや母親を守り、また違う嘘で母親や保利先生を傷つける。
ただ、嘘によって繋がる友情や愛情もある。今回の湊と依里のように。
最後の白飛びする感じの映像は、2人だけの世界で自由ででも儚くて。運転席にいる2人とその裏で地響きかと思う音、泥に塗れて見えない窓からして、ラストのシーンは彼らは生まれ変わりの道の途中なのかなと思いました。
個人的には、うーんここにLGBTQの要素も入れてくるんだなぁと思った(現代社会の色々を盛り込みすぎてる感、例えばシンママさんや学校でのいじめ、担任からの暴力、責任を取らない学校側、教師の時間外労働と薄月給など)けど、是枝監督の問題提起、社会への理解に繋げるための要素でしょうか。
怪物だーれだのゲームを題名の「怪物」を答えとするなら、その特徴を挙げると恣意的で自分の思い通りにしたい生き物、つまり人間ってことかな。
「誰でも手に入る幸せはしょーもない」がこの映画の核だなと思いました。
幸せなんか人それぞれだし、自分の感情が分かるのは自分だけだから、時には弱ったふりして自分を守って、生きなきゃね。
私も、自分の当たり前を他人に押し付けずに生きていきたい。
