ミ

怪物のミのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

3部に分かれてて、それぞれ色味が違うんだけど、これ世間を見ているフィルターの存在を表しているんだな、と思いました
子供の視線にはまだフィルターがかかってないからあんなにも鮮やか


観てよかったけど二度と観たくない(褒めてる)
視点が変わってどんどんいろんな情報が得られるタイプの映画だけど、観れども観れどもなるほどね〜!納得!解決!とはならない
ずっとモヤモヤする ため息が出る
周りからも「……フーーーッ」みたいなため息時々聞こえて分かるよ…となった


人間ですか?
紙見ないと答えられないの?
人間だけど怪物です、お前もそうだし私もそう

先生パート見てからだとまじで1周目で飴舐めてたん何?ってなる
流石に飴は舐めんやろ 親の思い込み補正?

→追記
これさあ、「各々の視点」というより「各々の記憶」で描かれてるんだったら怖いよね、と思った のちの供述から作っただけの映像、みたいな

先生パートで描かれる先生は生徒からある程度信頼されててまあまあいい教師として描かれてたけど、それはホリ先生がそう自認してるからであって、他人から見たら普通に最悪の可能性もある…… いや知らんけど 思いついたから書いてるだけ

あと全然関係ないけどホリ先生が金魚入ったお盆持って転んだ時、後ろでルンバ動いてたから、エッ!?金魚がルンバに吸われちゃうってコト!?って焦った こういうどうでもいいシーンばかり覚えてる

追記終わり


ホリ先生謝罪会見の時の母親の滲み出るやり切った感・勝ち誇った感が怖くて気持ち悪かった アッ多分これ冤罪だ……って気づける違和感 すごい演技

準備をしよう
銀河鉄道の夜だったなあ
窓にサソリの絵を飾っていたよね
出発の音だ
泥の窓の星空

生まれ変わったのかな
そういうのはないよ

そうやって生きていくしかない世界
汚くてたまに綺麗、クソ、ゴミ溜めのような世界
人それぞれの正義がある 嘘がある 本当もある
嘘と本当って何が違うの 本当のための嘘 他人のための嘘ならついていいのか? 自分のための嘘って全部悪なの?そうでもないよ

脚本として彼らが性的マイノリティでなくてもよかったんじゃないのかなとは思う セリフとして明言しなくてもよかったのかなあと 属性が付加されることでコンテンツとしての「消費」を感じて辛くなるから 多分この感覚の時点で私が心の中で差別しているだけ

先生パートで不穏だったなぞの楽器の音、目線が変わると魂の叫びでしかなくて不思議

坂元裕二って長野県が好きなのね
諏訪市
作品全体としては是枝監督の味がかなり強かった
坂元裕二の言葉遊びが大好きなのでもうちょっと会話劇でくすっとするとこあったら嬉しかったけどまあそういう作品でもないか…

ラストシーン、生まれ変われなくても、味方が他にいなくても、これがさいごでも、否応なく命は輝いてる残酷さを描いてるシーンだと解釈したけど、死後世界説あるんだね
わたしにはその発想はなかった 死んで救われるなら良かったけどね
ミ