わたなべ

怪物のわたなべのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

2023年29本目

まず思ったのが「やばい」って感情。何がやばいかっていうのは観てくださいとしか言いようがないけど、やばいの感じ方も人それぞれかなぁ。

怪物はそれぞれの人の心の中に巣食ってんなって思った。でも子どもたちにはいない。まだって言った方が正確かな。大人たちの登場する最後のシーンは全員雨が降っていた。麦野くんと星川くんのシーンはあんなに晴れた草むらを笑いながら颯爽にかけていってたのに。しかもあの橋に向かって。あの橋が大人への第一歩なのか。自由への解放?みたいな感じなのかは分からないけどおそらく後者。この天気の対比が子どもと大人の心境を分けてると思う。

まぁ性的マイノリティのお話でもあるわな。中村獅童の言ってた「病気」って言うのはゲイであること。あと麦野くんと星川くんがそれぞれシングルマザーとシングルファザーで対照的だったのも面白かった。

でも分からないことだらけ。保利先生が読んだ「品種改良」の作文の内容は何だったのか。星川くんは何で鏡文字を使ってたのか。なぜ保利先生を悪者に仕立て上げたのか。しかもクラス全員なんよね。怪物ゲームの真相はなんなのか。校長先生と麦野くんの楽器演奏シーンの意図はetc...

もしこうじゃないかとかいう仮説がある方いたらコメント待ってます。ぜひ語らいましょう。

あと演技とか脚本とかは言うまでもなく素晴らしかったです。角田もよかった。あとあの音楽ね。坂本さんの音楽はめっっっちゃ単調なのに頭に残るのほんとすごい。今でも脳内再生されてる。改めて「良い」映画に無駄なシーンは1秒もないことを思い知らされた気分。(←これは自論です)

流石にパンフレット購入させていただきました。
考察するためにもう一回見たい気持ちがある。
わたなべ

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