このレビューはネタバレを含みます
「カンヌのLGBTQ賞受賞!」
はなかなかのネタバレ……。
絶対その情報知らないほうがよかったし、
初めからカテゴライズして見てしまう感じがなんか違う気がした…。
湊が拒絶反応を示した「湊が将来ふつうの家族を持ってくれるだけでお母さん幸せ」的な言葉には
わたくし独身女にも現在進行系で突き刺さっております…。
子役ふたりが中性的な顔立ちの美少年だから
お互いを同性として好きになったのか
ちょっとだけ疑問に思った。
まあ人を好きになるのに理由なんかないか。
ホリセンは笑うと怖いと言われる割にただのイケメンにしか見えなくて
配役ミスな気がした。
ホリセンとお母さん、かわいそうだったなあ…。
ホリセンは別に嫌われてたんじゃなくて、
アホなのが子供にもバレてて適当に罪をなすりつけるのにちょうどよかったんだろうなあ……。
あとお母さんは嵐の夜に突然家に押しかけて叫んでる体罰教師を通報せずによく話し合おうと思ったよな。
「俺が間違ってた」って言ってたからかな。
そう思うと、お母さんはほんとうに対話を大切にするタイプの人で、
湊はお母さんにありのままを打ち明けてよかったんだよと切なくなった…。
結局よりくんのお父さん以外は
守りたいなにかのために怪物になってた。
終盤の答え合わせの章は、これまでの張り詰めた雰囲気から一転して青春一色。
とにかく湊のお母さんが心配して奔走してたことが全部取り越し苦労で笑ってしまった。
イジメのシーンはつらいけど、
湊とヨリくんの幸せそうな笑顔がたくさん見れて、嬉しかったし切なかった。
終わり方はちょっとロミジュリっぽく安易に悲劇にしてる感じがなんかなーと思った。
それにしても坂元裕二さんていろんなタイプの本が書けるんだなあ。