怪物のマサルだーはなのネタバレレビュー・内容・結末

高尚な多角的目線作品。
ただ複線回収の快感を目的とはしてない様に感じられた。元々描かれた内容が変わっていくのは流石にわかるが、それが想定内ではありながら、問題の重みを強くしていく不思議な感覚に陥る
基本線として、LGBTが強すぎめに匂わされ、ちょっとオイオイと心の中で思っていたが、さすがの是枝作品。直接的な表現に逃げなかったのが素晴らしい。大人パートは振りでしかなく、是枝作品の真骨頂、子供パートの残酷さと純粋さが生々しく描かれていた。
ラスト秘密基地から溝に降りて、立ち入り禁止エリアを駆ける2人にこれで良かったのではと感じてしまうほど。

安藤サクラパートのぶつ切りに繋げられた画のつながりはその後の他の目線に対する余白を感じさせる素晴らしい演出だったと思う。それでありながら、気持ち悪さがないのがすごい。

それと、あれだけPRで使われた怪物だーれだが対して意味がないというのが粋だなと感じた。