このレビューはネタバレを含みます
誰もが心の中に怪物を抱えているっていうのがこのストーリーの結論だったのかな、というのがこの映画を観終わった直後の感想。
表面だけだと、登場人物の抱えるそれぞれの苦しさは伝わらないなと。
母親と先生の視点から見て、最悪の悪役だと思った校長先生は、本質的には子供の一番の味方というか心を逃がしてくれる大人だった訳で。
最後の晴れ空の下を駆け抜けるシーンでは、金網がなかったからきっと現実では2人はあの電車の中で亡くなってしまっていたのかな、と思うと苦しい。
でも、あのシーンが一番2人が解き放たれていて、本当の笑顔が見えたシーンだったと思った。
生まれ変わることでしか、救われることはなかったのかな。
あと、星川くんが残したメッセージはなんて書いてあったんだろう。
最初から出てた星川くんが、みなとくんの視点で映し出された時に徐々に女性的に見えてくる描写が凄かった。
カンヌ映画祭で評価された作品と聞いたけど、流石の表現力で圧巻!でした。