どの俳優さんも良かったが、その中でも安藤サクラさんが好きだった。『ゴジラ-1.0』のときも良かったが、この作品でもいい味出してるなあと思った。
タイトルである『怪物』について。中盤くらいまでは、一体どいつがモンスターなんだと考えながら鑑賞していた。こいつヤバい奴だなと思っていた奴が実は普通で、普通だと思っていた奴がヤバい奴に見えてくるみせ方は面白かった。
後半までみると、誰もが普通の人間であり怪物になり得るんだなと感じるようになった。小さな嘘をついたり、保身に走ったり、それが人間なんだなと。嘘に飲み込まれていった担任の先生は可哀想だった。
いじめや学校組織の歪さ(いびつさ)、虐待やLGBTQの話など、いろいろ盛り込んであって考えさせられることが多い作品だった。