ヨダセアSeaYoda

マイ・エレメントのヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

マイ・エレメント(2023年製作の映画)
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【STORY】
 火・水・土・風の民が共生するエレメント・シティで、民族間の対立や理解を描くピクサー新作。
 父の店を継ごうと苦労する火の民エンバーは、両親が他の民との交流を避ける方針にもかかわらず、水の民ウェイドの魅力に惹かれている自分を抑えられなくなっていく。

【REVIEW】
 久々に、手放しで最高!と言えるピクサー映画が来てうれしい!!!
 (2分の1は面白いけど新たな挑戦感が凄くていつものピクサーではない、ルカは好きだけど刺激不足、レッサーパンダは名作だけどわちゃわちゃしたノリが合わず、バズは…😅)

 楽しく独自の世界観を作り出しながら、リアルの人間社会にも共通する普遍的なテーマを描くというピクサーの得意芸を全力で味わえた。

 表面上は大人も子供も楽しめるファンタジーな世界観で楽しいエンタメ作品。
 火が怒ると周りの人を黒コゲにしてしまったり、水がかからないように火はビビっていたり、それぞれの性質によって色々生活が違ったりするのも面白いし、それぞれが個性的なお店や文化を持ってるのも面白い。

 でも裏側を考えると、マイノリティであり煙たがられる火の民を移民やその子供、不自由なく暮らしているように見える水の民を、その国の文化に根付いたマジョリティの人種だと置き換えてかなりリアルな人間社会ドラマも想像できるようになっている。
 そうやって二重に楽しめる奥深さが今作の大きな魅力。

 それに加えて今作、ピクサーにこれまでなかったレベルで恋愛映画。ファンタジーな『ロミオとジュリエット』とも言える、"惹かれ合ってはいけない2人"の関係の進展はあまりにロマンチックで、シンプルにキュン系の映画でもある。
 試写が吹替だったので、ウェイド役が玉森裕太ということもあり、ファンの方々がキュン死しないか心配になった。笑

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観た回数:1回
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