翻訳家の広田敦郎さんと柏木しょうこさん(NTLiveの翻訳でよく見かける方だ!)のトークイベント付き先行上映を鑑賞✨
したのに今更レビュー😂
アーサー・ミラーの同名の戯曲を原作とする2022年英国オリヴィエ劇場で上演された作品🎭
同年のオリヴィエ賞にもノミネートされたプロダクション✨
演出はベネ様主演で日本でも人気のNTLive『ハムレット』も手掛けたリンゼイ・ターナー✨
装置デザインは『リーマン・トリロジー』で完璧な造形美を見せたエス・デヴリン😍✨
さすがリーマンの方✨舞台美術が素晴らしかった✨
頭上に大きく迫る照明が荘厳さと圧迫感を。
舞台上で唯一の光源で、かつ人工的な光が宗教とか盲目的な象徴にも感じた。
その光と、冒頭の教会のシーン、少女たちの賛美が神聖と不気味さが織り混ざっていて、凄い好み😍
冒頭から鷲掴み!と思ったけど、正直この冒頭がピークでした😂
それと舞台を取り囲むように雨を降らせるような演出、および装置が凄かった✨
それ以外は結構シンプルなセットで全体的に照明も暗くて、想像力を掻き立てる感じ。
NTLiveは舞台美術にいつも見惚れてしまうけど、今回もかなり良かった✨✨
幕間にエス・デヴリンのインタビューやセットの解説があってかなり満足✨
演出はというと、正直そこまで刺さらなくて、というかそもそもこの『るつぼ』って作品自体の狂気とか恐ろしさが面白いので、そういう意味では楽しめたけど、NTLiveの独自演出としては特段驚きもなく、先に観ていた映画版の方が初見だったのもあり、そっちの衝撃の方が強かったかな。
上映前のトークでお2人も触れてましたが、歴代のジョンは英雄的な役どころで容姿も良い方が演じていたり、アビゲイルも魔性性を備えた妖艶で美しい悪女的なイメージだけど、このプロダクションでは至って平凡で、田舎の村にいそうなリアリティがあるキャスティング。
それが余計に今作の怖さや生生しさを引き立てる構成には確かになっていたけど、るつぼ初心者としては、映画版のダニエル&ウィノナの見目麗しい方が分かりやすくて良かったかな😂
でもアビゲイル役のエリン・ドハティの声が特徴的で、演技なのかもしれないけど引き攣ったようなヒステリックな声も良かったな〜。
あとジョン・ヘイル牧師役のフィセヨ・アキネイドも印象的✨
少女たちが悪魔を思わせる集団ヒステリーを起こす場面は、少女たちの声が不気味に響き渡って、なんかミッドサマー思い出した🤤
ここは映画版より気持ち悪さが優ってて良かった🤤
冒頭と幕引きの場面には現代的な解釈というか、この物語を現代のモノとして語るってメタ的な演出になっていたのは面白かったかな〜🤔
トークで触れていたアーサー・ミラーの戯曲の中で「good」がたくさん出て来て、シンプルな言葉だからこそ翻訳が難しいって話が興味深かった。