ポール・ヴァーホーヴェンの長編監督デビュー作。
アムステルダムを舞台に二人の娼婦グリートとネルを描くコメディ。
あいかわらずおっぱいは出てくるしセックスシーンもそこそこあるが、エロさはまったくない。あくまで娼婦という職業をちょっとコミカルに描くための一部という感じ。

既婚者との恋に落ちるグリートと、夫の暴力から逃れようとするネル。
二人は友情で結ばれているようだが、ネルが夫の暴力から逃れ新たな男性と出会うと、嫉妬に似た態度をとり始めたり。娼婦の生活を描きながら二人の関係・感情の変化など普遍的な面も見えてくる。

性的搾取、女性への圧力など、題材的には現在も通じるものがあるので興味深くはあるが、コメディなのにそんなに面白いわけでもなくて😅。
ヴァーホーヴェンの初期作という意味では見て良かった。

語りが大らかかつ軽妙。笑えるし、十分泣けもする。都合よく一つひとつの場に現れては捩れた性愛を暴露される哀しき男たち。ヴァーホーヴェンの長編デビュー、こんなに簡潔で面白いとは。娼婦ケティなど初期作は重い印象があったが。